文学界にかんする考察

日本社会に、強い潜在的影響を及ぼす文学界について、考察していきます。

2016年07月

「マダムNの覚書」に 2016年7月23日 (土) 18:46 投稿した記事の再掲です。
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いよいよ、わけがわからなくなってきた都知事選を象徴するのは、やはり鳥越俊太郎氏だろう。

女子大生淫行疑惑。愛人問題。利益供与疑惑(鳥越氏の選挙公約に「がん検診100%」があるが、がん保険会社から1回100万円の講演で計5000万円を受け取っていたという)。空襲体験疑惑(出生地の福岡県吉井町――現・うきは市――で空襲があった記録はない)。ボケ疑惑まで浮上している。

自公推薦の増田寛也氏(元総務相)は第二の枡添といわれている。

なぜなら、岩手県知事時代、新自由主義的政策の失敗により12年間で1兆4000億円の借金をつくった(知事就任前と比べ2倍)。その間当然ながら失業率は高く、中小企業の倒産件数は多かった。つまり、最悪の知事だったといえる。そればかりか1年間で国内外にファーストクラス利用での171回もの出張を行ったという。

以下はウィキペディアから引用する、2016年東京都知事選挙候補者である。

※21名、立候補届け出順。候補者名、年齢、党派、肩書き。

  • 高橋尚吾(たかはし・しょうご)32 無所属 元コールセンター勤務
  • 谷山雄二朗(たにやま・ゆうじろう)43 無所属 国際映像配信会社社長
  • 桜井誠(さくらい・まこと)44 無所属 前在日特権を許さない市民の会会長
  • 鳥越俊太郎(とりごえ・しゅんたろう)76 無所属(民進党・日本共産党・社会民主党・生活の党と山本太郎となかまたち・緑の党・東京生活者ネットワーク 推薦) ジャーナリスト
  • 増田寛也(ますだ・ひろや)64 無所属(自由民主党・公明党・日本のこころを大切にする党 推薦) 前岩手県知事
  • マック赤坂(まっく・あかさか)67 無所属 セラピスト
  • 山口敏夫(やまぐち・としお)75 国民主権の会 元労働大臣
  • 山中雅明(やまなか・まさあき)52 未来(みらい)創造経営実践党 税理士
  • 後藤輝樹(ごとう・てるき)33 無所属 便利屋業
  • 岸本雅吉(きしもと・まさよし)63 無所属 歯科医師
  • 小池百合子(こいけ・ゆりこ)64 無所属(かがやけ Tokyo 支援) 元防衛大臣
  • 上杉隆(うえすぎ・たかし)48 無所属 フリージャーナリスト
  • 七海ひろこ(ななみ・ひろこ)32 幸福実現党 元通信会社社員
  • 中川暢三(なかがわ・ちょうぞう)60 無所属 前兵庫県加西市長
  • 関口安弘(せきくち・やすひろ)64 無所属 建物管理業
  • 立花孝志(たちばな・たかし)48 NHKから国民を守る党 元千葉県船橋市議
  • 宮崎正弘(みやざき・まさひろ)61 無所属 日本大学芸術学部映画学科教授
  • 今尾貞夫(いまお・さだお)76 無所属泌尿器科医師
  • 望月義彦(もちづき・よしひこ)51 無所属 ソフトウェア開発会社社長
  • 武井直子(たけい・なおこ)51 無所属 元学習塾講師
  • 内藤久遠(ないとう・ひさお)59 無所属 石油化学会社社員

ウィキペディアの執筆者. “2016年東京都知事選挙”. ウィキペディア日本語版. 2016-07-22. https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=2016%E5%B9%B4%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E7%9F%A5%E4%BA%8B%E9%81%B8%E6%8C%99&oldid=60521098, (参照 2016-07-22).

元NHK職員で、NHK批判に終始する立花孝志(「NHKをぶっ壊す」と9回発言)が目を引いた。

都議会の冒頭解散を公約に掲げてセンセーショナルに出馬した、人気急上昇中の小池百合子氏(元防衛相)。YouTubeで見つけた街頭演説の動画を貼っておく。


弁舌さわやかだ。

ただ、小池氏は外国人参政権には明確に反対しているとはいえ、移民推進派であり、その点がわたしは気にかかる。

共同通信によると、日本人7人が犠牲となったバングラデシュ飲食店襲撃テロ後、地元警察が公開捜査を始めた立命館大(京都市)の元准教授が、イスラム過激派に資金提供していた疑いがあることが21日、地元警察関係者への取材で分かった。元准教授が2012年に日本国籍を取得し、昨年12月に家族と出国したことも判明したという。

そういえば、ISとパイプのあるという中田考氏は元同志社大学の教授だった。関西の有名私大はどうなっているのだろう? 立命館大には日本共産党や民青(日本共産党の青年向けの組織)に加入している者も多いという。

日本共産党は今も公安の監視対象団体になっている危険な団体なのだが、そのことを知らない人も多いのではないだろうか。

小池百合子氏に東京都が守れるだろうか。環境対策とファッションが結びついた「クールビズ」を打ち出せるような手腕は、オリンピック開催のことを考えるといいかもしれないと思うが、それも東京都の安全が守れて初めて生かせることである。

桜井誠氏は機が熟していないかもしれない。マスコミによってまともに宣伝されることもない。

あれだけレイシストとバッシングしていたマスコミは、桜井氏が出馬すると無視を決め込んでいる。左派の広報機関となり果てたマスコミは、偏向報道によってマスコミとしての機能を喪失しかけている。恐ろしい。

日本を守るために膿を出そうとしている、勇気ある候補は桜井誠氏だけだろう。当ブログは泡沫ブログにすぎないが、せめてYouTubeで見つけた桜井氏の動画を貼りつけておこう。

政見放送では短い時間の中で、公約のうち違法賭博パチンコ問題を選んで演説していた。以下の動画を視聴すれば、桜井氏がなぜパチンコを最も問題とするのかが理解できる。

以下の動画は、北朝鮮がミサイルを発射した後の桜井氏の命を張った街頭演説。朝鮮人を批判しながらも、日本にある北朝鮮の下部組織を解体するのは朝鮮人自身しかないと訴えるところが、桜井氏の聡明さだ。

その聡明さこそが桜井氏がレイシストでない、正義の人である明白なあかしである。

桜井氏の歴史研究者としての側面を紹介した動画も見つけたので、貼っておく。

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「マダムNの覚書」に 2016年7月20日 (水) 18:06 投稿した記事の再掲です。
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東京都民ではないが、全国に影響の及ぶ東京都知事選(31日投開票)には関心を持たざるをえない。拙基幹ブログ「マダムNの覚書」の過去記事で、鳥越氏について少し書いた。
  • 2016年7月14日 (木)
    国際仲裁裁判所の判断をめぐって。NHKのフライング報道(?)。21歳で小学校に入学した(?)鳥越氏。スターフルーツの島(リヴリー)。
    http://elder.tea-nifty.com/blog/2016/07/post-38bc.html

今日視聴した桜井誠氏の動画も紹介したくなった。

桜井誠氏は在特会初代会長(在日特権を許さない市民の会,2006年 - 2014)であった。

まさか、都知事選に出る人物の紹介がヘイトに当たりはしないだろう。そう心配せずにはいられないくらい、今のわが国が言論の自由という点で異常な状態にあることは間違いない。

わたしは過去記事で度々、言論の自由は今の日本では左派にしかないと書いてきた。そのことがわかっているはずなのに、つい左派のマスコミが貼りつけるレッテルに騙されてしまう。

桜井氏にはレイシスト、差別主義、ヘイトスピーチといった毒々しいレッテルが貼りついているので、大音響で演歌を鳴らしながら走る街宣車を連想し、何となく怖いイメージを抱いていた。

そのヘイトスピーチで有名な桜井誠氏が都知事選に出馬したというのに、マスコミがほとんど報道しない不思議さ。執拗に追いかけてバッシングするのがいつものマスコミのやり口ではないだろうか。

そのマスコミの不思議な沈黙に興味が湧き、桜井氏の出馬動画をYouTubeで見つけて視聴してみた。

北朝鮮の核実験に資金が流れる原因ともなっているという違法賭博パチンコ。そのことを指摘し、パチンコ廃絶を唱える候補者は彼だけだろう。

パチンコ依存症のために年間3,000人も首をくくっているとは知らなかった。

実は、わたしも夫のパチンコ依存に悩まされた過去がある。パチンコのために車中に置き去りにされて命を落とす子供たち、ギャンブル依存症対策……一生懸命に演説する桜井氏に真のヒューマニズムを感じた。

質疑応答が聴き応えがあり、面白い。

朝日新聞のヘイトスピーチに関する質問に対する答えは17:23から。これ以上の正論があるだろうか。東京新聞の質問は29:31から。

41:55からの質問に対する桜井氏の答えの中に、ネトウヨというネット俗語と絡んでマイノリティーの定義が印象的に出てくる。

桜井氏によると、有田議員、西田議員が拡大解釈はないといって通したヘイトスピーチ対策法が既に言論弾圧ツールとして機能してしまっており、行われる前にデモが止められるという言論弾圧が行われた(6月5日の川崎デモにおいて)。

45:50から、毎日新聞によるヘイトスピーチに関するきわどい質問。それに対する桜井氏の真っ向からの答え。

毎日新聞・林田氏「一番いい解決策は在日韓国人・朝鮮人は出ていけということはヘイトスピーチには該当しないというお考えで、かつ選挙戦の中でもそれをおっしゃるとそういう理解でよろしいでしょうか?」

桜井氏「最良の解決方法は在日が日本から出ていくこと、結局そこに尽きてしまうんですよね。であれば、日本人からそういわれたら本来であれば、在日側が反省し猛省し、そして行動を改める、反日活動をやるような同胞がいるのであればそれを処断する、それが当たり前のはずなんですよ。ところが戦後70年において一度といえども民団も総連も在日韓国人も朝鮮人も決して改めないんですね、態度を。70年ですよ。もう結構です」

桜井氏の答えはこれ以上はないほどに手厳しい。在日韓国人・朝鮮人に対する断罪といってよい性質のものである。

しかし、それは桜井氏の人格的狭量から出てくるものではなく、日本を危うくする状況のこの上ない深刻さから出てくるものだ。

反日に基づいて、北朝鮮は国家テロ、拉致、核、ミサイル、麻薬、やりたい放題をやり、韓国では――日本のメディアがほとんど報じないが――様々な形で日本人が犯罪に巻き込まれている。在日韓国人・朝鮮人の行動が彼らの国のこうした動きと連動しているからこそ、桜井氏は彼らを断罪するのである。

政治と宗教の関係に関する考え方も立派だ。宗政分離の必要性について、ひじょうに明快に答えている。

桜井誠氏がこのような人物だったとは……

どの動画を視聴しても、桜井氏はいつも、無防備なまでに一途であり、一生懸命である。青春期のみずみずしさ、純粋さを持ち続けている稀な人物に思える。

動画によっては、憤りのために乱暴な口調になっている場面もあったが、視聴していて理解できない憤りではなかった。

失礼かもしれないが、桜井氏から昔話に出てくる金太郎や桃太郎を連想してしまった。日本人が失いつつある伝統的精神性が薫るからだろう。

意外なことに、桜井氏は高い実務性も持ち合わせているようだ。在日問題に向ける彼の手厳しさは良識と実務性に裏付けられた現実感覚から出たものであって、決して感情から出たものではない。

レイシスト、差別主義、ヘイトスピーチといったレッテル貼りに怒りを覚える。

以下の動画を視聴すれば、彼がどのような活動を行ってきたかの一端を垣間見ることができる。


以下の動画まとめに貼られている動画を視聴しているところ。

  • 【都知事選】桜井誠氏、選挙演説まとめ【動画】
    http://matome.naver.jp/odai/2146859746595786901
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マダムNの覚書」に 2016年7月11日 (月) 06:47 投稿した記事の再掲です。
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拙ブログ「マダムNの覚書」の過去記事で紹介した自民の新人、青山繁晴氏が比例2位で当選。

団体・組織の票を全て断わり、「週刊文春」には虚偽の含まれる記事で妨害されながらも(7月5日に記者達を刑事告発)、青山氏は強かったのです。

「今第一にお考えになっていることは」との質問に「拉致被害者の救出」と答えていた青山氏。国会での発言が楽しみです。どうか、お体を大事に、日本国民のために頑張っていただきたいと思います。

サイト「NAVER まとめ」に元気がいただけそうな、まとめがありました。

  • 日本一工作員に狙われている男(?)青山繁晴さんの最強伝説
    http://matome.naver.jp/odai/2134789001652392901
  • 「当選はゴールではない」万歳三唱をしない自民党・青山繁晴氏見事当選
    http://matome.naver.jp/odai/2146816191663286301

わたしが居住する選挙区に関しては、九州は保守系が強いという伝統に反してさすがは眉毛の人を出しただけのことはあるおクニ柄だと思いました。ドクター出身なら、ジェネリック問題をないことにしないでほしいですね。

それにしても、今回は沖縄並みか……(絶句)。南シナ海のことを考えると、沖縄は本当に危ないですね。ああ、中共の軍靴の音が聴こえてきそう。

12日にオランダ・ハーグの仲裁裁判所で、フィリピンが南シナ海を巡る中国の主張は認められないとして申し立てた訴訟の判決が出ます(南シナ海の9割に主権が及ぶと中国は一方的かつ根拠なく主張)。

中国は早くも仲裁裁判所の判決を無視する方針を打ち出しています。こんなヤクザな国が国連の常任理事国って……ほほほ……。

2016年7月12日の追記


中国が南シナ海のほぼ全域の管轄権を主張しているのに対し、フィリピンは「国際法に違反している」などとして3年前、仲裁裁判を申し立て、国際法に基づく判断を求めてきた。

オランダのハーグで審理を行った仲裁裁判所は日本時間12日午後6時ごろフィリピンの申し立てに関する最終的な判断を発表し、「九段線の内側にある資源に対して中国が歴史的な権利を主張する法的な根拠はない」という判断を示し、中国の主張を認めなかった。

仲裁裁判では原則として上訴することはできないため、今回の判断が最終的な結論となる。中国外務省は「判断は無効」との声明を発表した。


参照:

NHKニュース 7月12日 18時16分,http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160712/k10010592651000.html



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マダムNの覚書」に 2016年7月 7日 (木) 16:02 投稿した記事の再掲です。
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月一回、家族でカルディコーヒーファームへコーヒー豆を買いに行くことが恒例の行事となっている。そのときに観たい映画があれば、観ることにしている。

夫に比べたらあまり観たい映画がないわたしと娘は商業施設内をブラついたり、お茶を飲んだりすることのほうが多いが、今回はあった。『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』。
『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』は『アリス・イン・ワンダーランド』の続編である。

2本の映画はうまい具合につながっていた。続編となる本作は、ルイス・キャロルの原作からはますます遠ざかっていたけれど、楽しめた。上映方式は2Dと3D。3Dで観たかったが、映画代のことを考え、2Dで我慢した。

映画については少し触れるだけにしておこうと思うが、ネタバレあり
アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅 

原題……Alice Through the Looking
監督……ジェームズ・ボビン
脚本
……リンダ・ウールヴァートン
原案
……ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』
製作総指揮
……ティム・バートン
出演者
……ミア・ワシコウスカ,ジョニー・デップ,ヘレナ・ボナム=カーター,アン・ハサウェイ,サシャ・バロン・コーエン
音楽
……ダニー・エルフマン
主題歌
……『ジャスト・ライク・ファイア』 - P!nk
撮影
……スチュアート・ドライバーグ
編集
……アンドリュー・ワイスブラム
製作年
……2016年
製作国
……アメリカ
配給
……ディズニー
上映時間
……113分
上映方式
……2D/3D

マッドハッターと家族の再会、女王姉妹の絆の回復のためにアリスが時間を超えて働く……手短にいえば、そのようなお話。

前編では結婚を拒否したアリス。本作のアリスは未亡人となった母親が切実な思いから娘に押し付ける世間体及び女性らしい安定した生き方を冒険後に受け入れかけるが、土壇場で母親のほうがそれらを蹴飛ばす。

母娘で意気揚々と、手放さなかった船に乗り込む結末は清々しい。嵐が来たらひとたまりもないかもしれないリスクを恐れない強さがあって。続々編も観たいものだ。

前編を観たとき、赤の女王の頭の形はなぜハート形に膨張しているのかと不思議に思っていた。その謎が本作で解ける。

前編ではアン・ハサウェイ演ずる白の女王の存在感が際立っていた。本作ではオーストラリア出身の女優ミア・ワシコウスカ演ずる主人公アリス・キングスレーが存在感を増していた。

わたしは帽子職人マッドハッター演ずるジョニー・デップが好きで、デップ独特の物柔らかに訴えかけるかのような人懐こい表情にはほろりとさせられるのだが、今回もその表情を見せてくれて安心した。

サシャ・バロン・コーエン演ずるタイムもなかなか魅力的で、目が離せなかった。ヘレナ・ボナム=カーター演ずる赤の女王は今回も弾けた、味のある演技をしていた。

子役達が素晴らしい演技をしていた。前編と本作がよくつながっていたように、子役と大人の役者もよくつながっているように見えた。それにしても、日本の子役のようなわざとらしさが全くないのはどういう工夫によるのだろう?

映像が美しくて、夢のようだった。海賊とやり合う航海シーンや遊園地のような楽しいシーンがあったので、『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『チャーリーとチョコレート工場』を連想した。

嫌な事件がよく起きる昨今、こういう映画を観るとホッとする。以下にディズニー公式YouTubeチャンネルの予告編を貼っておく。

そういえば、原作者のルイス・キャロルに関することだが、神智学の影響を受けた人々を探している中でルイス・キャロルが神智学に関心を持っていたことがわかった。

神智学ウィキによると、彼は心霊現象研究協会の会員で、神智学に何らかの関心を持っていた(A・P・シネットのEsoteric Buddhism(『エソテリック ブディズム』)のコピーを所有していたといわれている)。→Lewis Carroll,http://www.theosophy.wiki/en/Lewis_Carroll(2016/7/7アクセス)

心霊現象研究協会(SPR)は神智学協会の会員だったフレデリック・ウィリアム・ヘンリー・マイヤースが友人達とつくった会だった。

心霊現象研究協会の会員によって公開されたホジソン・リポートはブラヴァツキーが誹謗中傷される原因を作ったが、ホジソン・リポートの虚偽性は1977年に心霊現象研究協会の別の会員ヴァーノン・ハリソンによって暴かれた。

ブラヴァツキーが生きていたそのころ、神智学協会はロンドンの社交界の流行になり、指導的な知識人や科学者、文学者達が訪れていた。→ハワード・マーフェット(田中恵美子訳)『近代オカルティズムの母 H・P・ブラヴァツキー夫人』(神智学協会 ニッポンロッジ、1981、p.265)参照。

サロンのようなオープンな雰囲気があったようだから、様々な人々が神智学協会に興味を持ち、訪れたようである。ルイス・キャロルもその中の一人だったのだろうか。あるいは、神智学協会との接触のある心霊現象研究協会の会員を通じて神智学論文のコピーを入手したのかもしれない。

ホジソン・リポートを根拠に、心霊現象研究協会を神智学協会の上位に位置付けて対立構造を煽るような書かれかたをされることも多いが、実際には心霊現象研究協会は神智学協会の知的で自由な、開かれた雰囲気のなかから生まれた会であった。

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「マダムNの覚書」に  2016年7月 4日 (月) 09:34 投稿した記事の再掲です。
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Yahoo!ニュースに掲載の毎日新聞 7月3日(日)21時46分配信記事「<バングラテロ>過激思想、社会に広がる 政権の抑圧に反発によると、 今回の事件ではISが犯行声明を出したが、バングラデシュ当局は実行犯について、政権が抑圧を強めるイスラム協会と関係が深いとされるイスラム過激派組織「ジャマトル・ムジャヒディン・バングラデシュ」のメンバーだったと述べているという。

バングラでは、世俗派政党「アワミ連盟」が2009年に政権を奪還、ハシナ政権がイスラム主義政党「イスラム協会」への政治的圧力を強めてきた。パキスタンからの独立時(1971年)の戦争犯罪を裁く特別法廷では、協会幹部に次々と死刑判決を出した。

同記事では、日本人が狙われた理由を次のように示唆している。

聖心女子大の大橋正明教授(国際開発学)は「過激なイスラム教徒が強く反発し、不満の受け皿となった勢力が、現在の政権の信用失墜を狙ってテロを実行した可能性が高い」と指摘。「テロで海外からの投資や非政府組織(NGO)などの援助活動も萎縮する。それが実行犯の狙いだろう」と話す。

また、msnニュース掲載の朝日新聞2016年7月3日22時00分配信記事「内相「実行犯は高学歴の裕福な家庭出身」 ダッカ事件」によると、カーン内相は、「いずれも高学歴の裕福な家庭出身。神学校で学んだ者はいなかった」と語ったという。

バングラデシュ人民共和国、通称バングラデシュはウィキペディア(→バングラデシュ)によると、次のような国である。

南アジアにあるイスラム教徒主体の国。イギリス連邦加盟国、通貨はタカ、人口1億5,250万人、首都はダッカ。 北と東西の三方はインド、南東部はミャンマーと国境を接する。南はインド洋に面する。西側で隣接するインド西ベンガル州とともにベンガル語圏に属す。

1971年にパキスタンから独立。バングラデシュはベンガル語で「ベンガル人の国」を意味する。都市国家を除くと世界で最も人口密度が高い国で、人口数は世界第7位。

ベンガル湾に注ぐ大河ガンジス川を有する。豊富な水資源から米やジュートの生産に適し、かつて「黄金のベンガル」と称された豊かな地域であったが、インフラの未整備や行政の非能率から、現在はアジアの最貧国に属する。近年は労働力の豊富さ、アジア最低水準の労働コストの低廉さに注目した、多国籍製造業の進出が著しい。

前掲毎日新聞の記事には、次のような指摘もある。

バングラのイスラム社会に詳しい広島修道大の高田峰夫教授(地域研究)は「バングラでISとJMBを直接的に結びつける証拠は今のところ見つかっていない」と指摘。その上で「経済発展で比較的豊かになり、一定以上の教育を受けながらも思うような職に就けず、不満を募らせる若者もいる。こうした若者らがインターネット上でイスラム過激思想に感化されて起こしたテロ行為を、ISが利用している可能性がある」と指摘する。

バングラデシュの国旗は緑を背景にした赤い丸で、赤が昇る太陽、緑が豊かな大地を表し、独立のために流した血を示す赤い丸、という説もあるという。初代バングラデシュ大統領ムジブル・ラフマンの娘のシェイク・ハシナ首相によると、初代バングラデシュ大統領は日本の日の丸を参考にしたそうである。

現在のバングラデシュはベンガル地方の東側にあたる。ベンガルは18世紀末にイギリスの東インド会社により植民地化されたのだが、東インド会社によってイギリスはベンガルからインド全域に支配を拡大したのだった。

バングラデシュで盛んになった民族運動を阻止するためにイギリスはベンガルのインド人勢力の分断を図り、1905年にベンガル分割令を発布した。英領インドは1947年に独立。しかし、ヒンドゥー地域はインド、イスラム地域はパキスタンとして分離独立することになった。東パキスタンは西パキスタンと内乱になり(バングラディシュ独立戦争)、インドが東パキスタンの独立を支持して勝利し(第三次印パ戦争)、1971年にバングラデシュは独立した。……

マルクス主義はキリスト教の鬼子だともいわれるが、ISはイスラム教の鬼子で、様々な国の不満分子を仲間とすることでテロリズムを拡散させ、マルクス主義に似た暴力革命で世界地図をISの一党独裁帝国に塗り替えようとしているかに見える。

しかしそのような独裁帝国で人が人らしく生き、幸福になれるのだろうか。

ところで、世界の聖典に興味を抱いた大学時代に、わたしは岩波文庫の『コーラン』を購入している。

イエス・キリストの母マリアがマルヤム、マリアの子イエスがイーサー、モーセがムーサー、アダムがアーダム、ノアがヌーフ、サタンがシャイターンと訳されていて、ひじょうにエキゾチックな感じがした。コーランはクルアーンである。

ユダヤ教徒、キリスト教徒批判が数多く出てくるので、歴史的背景を知らなければ読み誤ると思ったし、またユダヤ教とキリスト教の聖典及び歴史を知らなくては到底内容が把握できないと思いながら、今に至るまで課題が大きすぎてそのままになっていた。

コーランは新約聖書よりも旧約聖書を連想させられる内容で、生活全般に及ぶ様々な規律が印象的だった。

(井筒俊彦訳)『コーラン 上(全3冊、岩波文庫)』(岩波書店、1964)を少し再読して、テロとの関係で注目すべきは次の言葉だと思った。注を省略して引用する。

まことに、信仰ある人々、ユダヤ教を奉ずる人々、キリスト教徒、それにサバ人など、誰であれアッラーを信仰し、最後の日を信じ、正しいことを行う者、そのような者はやがて主から御褒美を頂戴するであろう。彼らには何も恐ろしいことは起りはせぬ。決して悲しい目にも逢うことはない。 (井筒,1964,p.21)

コーランの最初のほうで出てくる言葉である。

ユダヤ教徒やキリスト教徒の中にはコーランの聖句どころかアッラーという言葉すら知らない人々もいたであろうことを考えてみると(「~など、誰であれ」という表現に注意したい)、このアッラーを「アッラー」という名で崇められる人格神であるかのような単純な見方はできない。

この「アッラー」とは、コーラン全体で表現されている神的実体を意味しているのではないだろうか。

それは、次の言葉からも明らかである。

聖典を授かっておる人々にも、そうでない普通の人たちにも、すべてを神様におまかせしたか」と問うてみよ。それでもしすべてをおまかせしたというなら、もうそれだけでその人たちは立派に(信仰の道に)入っている。(3・19,井筒,1964,p.75)

このことを逆から考えれば、アッラーと呼ばれた段階で、神的実体――神様――はその時代と地域の制約を受けざるをえなかったといえる。コーランが成立した時代と地域において、コーランの表現形式は最も効果的であったということになる。

コーランに限らず、どのような聖句であっても、人間が関わった段階で時代的、場所的制約を受けざるをえない。その制約を可能な限り解き、神的実体に迫るには奥深い教養が必要だろう。
第一の教養として、国語力が挙げられると思う。

まとまりのある文章から持論に都合のよい部分のみ断片的に取り出し、自己流に解釈して流用する人間が、学問の分野からテロリズム実行者に至るまで増えているようだ。

国語力の低下がこの日本だけではなく、世界的に起きているのだろうか。

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マダムNの覚書」に 2016年6月28日 (火) 10:15 投稿した記事の再掲です。
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土砂降りに近い中、菅義偉官房長官の街頭演説会が行われました。安倍首相、小泉進次郎氏に続く来県でした。

実物はテレビで見た印象とは異なるという面白さから、わたしはまた出かけました。わが国の今後を案じ、行かずにいられなかったという側面もありました。

実は、演説会の締め括りに次回の街頭演説会の予告があるから……というのが一番の理由として挙げられますけれど。

休日だった娘も一緒でした。今回の娘はアミュプラザで服を見るついでに……というものでした。駅前広場が会場だったのです。

悪天候、緊急来県ということもあって、集まった聴衆はそう多くはありませんでしたが、熱心な人々が結集したというムードがありました。
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テレビでの菅義偉官房長官は少し神経質に見えていましたが、眉を開いた明るい表情でした。

小柄でありながら存在感があり、物腰柔らか、「謹厳実直」を絵に描いたような人物に見えました。首相の女房役として、菅官房長官は最高のはまり役に思えます。

数字などで根拠を示さずに口先だけの批判に終始して、対案を出すこともしない民進党、共産党の無責任に静かなる怒りを覚えておられる様子で、最近の北朝鮮によるミサイル発射など、今の日本が置かれた危機的状況を具体的に示されました。

実際に菅義偉官房長官のお顔を見ると、本当に危機的状況なのだということがストレートに伝わってきます。

このような状況に毎日神経を使い、日本のために働いてくださっているということが、安倍首相や菅義偉官房長官の深みのある表情を見るとわかり、またテレビを視聴するだけでは伝わってきにくい胸のうちや人情の機微を感じることができて感動しました。

菅官房長官の演説が行われる前に、来歴紹介がありました。それによると、菅官房長官はイチゴ農家に生まれ、高校卒業後に上京して段ボール工場で働き、苦学して大学に行かれたとか。
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演説後、菅官房長官は雨の中を聴衆と握手してくださいました。わたしは沢山の傘に阻まれて残念ながら握手はできませんでしたが、すぐ近くでお顔を見ることができました。

輝くような笑顔!

味わい深い、優しい、よいお顔をなさっていました。

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マダムNの覚書」に 2016年6月26日 (日) 19:58 投稿した記事の再掲です。
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安倍首相の街頭演説会に意外性と魅力があったので、味をしめたわたしは続いて来県した小泉進次郎 自民党農林部会長の街頭演説会にも出かけました。

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安倍首相のときに比べると人数も少なく、全体に緩いムードでした。

今回も意外性はありました。メディアで報じられる「小泉くん」のカッコよさに釣られ、父親の小泉純一郎元首相とは全然違ったタイプにわたしには見え ていたのですが、実物に接して「ああ父親の血筋だ」と思わされました。勿論、政治家としての資質や考えは別に考えるべきでしょう。

大衆受けするカリスマ性、街頭の聴衆を惹きつける応援団長風で芸人風でもあるようなパフォーマンスは、父親そっくり。

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小泉進次郎氏の硬質で割れるような声に興ざめしたわたしは、小泉元首相が大嫌いとあって(自民党をぶっ壊すといって、日本社会の骨組みに致命的な打撃を与えてしまったから)、一気にトーンダウン。帰ろうかなと思ったほどでした。

おなかの中が真っ白に見えた安倍首相とは違って、おなかの中が読めない印象も受けました。小泉進次郎氏はとてもストレートな印象なのに、なぜそう思えたのか自分でもわかりません。

安倍首相が別格の人と感じられたのとは違い、小泉氏は案外どこにでもいそうで――だからこそ大衆受けするのでしょう――まだ若いということもあるのかもしれませんが、人間的には粗削りに見えました。

ですが、政策となると、これは別問題です。前掲の過去記事に書いたように、わたしには安倍首相の政策には到底賛成できないと思えるものがあります。

同じ自民党ですから小泉進次郎氏が安倍首相と政策面で共通しているのは当然ですが、彼独自の考えもあるはずで、その点はリサーチ不足でよくわかりません。

ただ、参院選が初選挙となるという高校生にフランクに語りかけたあと、聴衆全員に選挙の大切さや人口減少を前向きに捉えることの意義をわかりやすく、力強く訴えかける姿には感動を覚えました。

小泉進次郎氏に魅力を感じた聴衆も多かったことでしょう。今後の成長を期待したいところです。 

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